情報共有は、会社運営を効率的に行うためにぜひ行っておきたいものでしょう。
一方で、「情報共有がうまくいかないなあ」という問題に直面している方も、多いのではないでしょうか。
ここで対策が思い浮かべばよいですが、それが難しいということもあるでしょう。
そこで本記事では、情報共有がうまくいかないときの課題と、対策をご紹介します。
また、「そもそも情報共有って必要なの」と思ってしまう方向けに、情報共有のメリットや上手くいかない時のデメリットも紹介していきます。
情報共有の意義を知りたい方、課題が良く分からない方はぜひ参考にしてみてください。
目次
社内の情報共有がスムーズでないことのデメリット
社内で情報共有することについて、「そもそも重要なのか」と考える人もいらっしゃるでしょう。
ここでは、社内の情報共有がスムーズではないことによるデメリットを5つご紹介します。
1つ目:作業効率が下がる
情報共有の効率が低いケースは、たとえば以下の通りです。
このようなケースでは、情報共有自体に多大なコストがかかってしまいます。
結果として、本来重視すべき仕事に割く力が割けなくなってしまいます。
情報共有の効率が低いケース
・メールが他の大量のメールに埋もれてしまっている
・伝達事項が記載されている書類を誰が読んでいないか分からない
・誰がデータを持っているか分からない
・どの社員がデータを持っていて、どの社員がデータを持っていないか分からない
2つ目:ミーティングが多くなる
情報共有が非効率だと、情報共有のためのミーティングが多くなってしまいます。
これでは時間を有効活用できませんし、結果として作業効率の低下につながります。
3つ目:クレーム対応やミスへのカバーが遅れる
ミスやカバーが発生したときも、情報共有が必要になります。
しかし、この情報共有が非効率であれば、もちろん対応も遅れてしまいます。
また、情報共有が非効率だと「クレーム対応の方法論」に関する共有もしにくくなってしまいます。
このように、対応までにかかる時間が長くなり、対応の質も低下してしまいます。
4つ目:社員のスキルアップや研修で無駄な時間が発生する
社員の育成は、会社の利益向上には欠かせません。
ところで、育成のときにこのような会話をしたことはありませんか。
「今日はどこまで進んだ」
「研修資料はだれが持ってるの」
情報共有が上手くいかずに以上のような会話が生まれれば、それはそのまま研修の効率低下につながります。
また、先ほどのクレーム対応と同様、研修ノウハウの共有においても情報共有は重要です。
このように、研修全体の効率化のためには、情報共有は欠かせません。
5つ目:伝達ミスの発生
情報共有の方法が良くないと、伝達ミスの発生につながります。
たとえば口頭での情報共有の場合、「言った・言わない」といった口論が発生する可能性が高まります。
このようなトラブルは、結果として人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。
社内で情報共有するメリットとは?
一方で、情報共有をすることにはいくつもの意義・メリットがあります。
ここでは3つのメリットをご紹介します。
1つ目:生産性の向上
上手く情報共有ができていれば、組織全体のナレッジを活用できます。
そのため、個人のナレッジでは解決できなかった問題を解決できるようになり、組織全体の生産性が向上します。
2つ目:時間利用の効率化
情報共有が非効率だとミーティングに割く時間が増え、作業の非効率化につながると先ほど説明しました。
日本企業では、このような報連相にかける時間が非常に多いとされています。
スムーズに情報共有ができていれば、報連相や報連相のためのミーティングに割く時間を大幅に減らせます。
新たに生まれた時間は通常業務や、社員のモチベーションを保つためのリフレッシュに使えるためとても有意義です。
3つ目:新たな発想が生まれやすくなる
人の思考にはそれぞれ傾向があるため、発想も偏りがちです。
しかし情報共有のためのしっかりとした仕組みがあれば、多様な思考・発想に触れることができます。
結果として自分だけでは思いつかなかったアイデアが浮かんだり、自分のアイデアの欠点に気付いたりできる可能性が高まります。
社内情報共有のシステムが上手くいかないときの課題とは?
ここまでは、情報共有をすることの意義をご紹介しました。
しかし情報共有を始めると、「なぜかうまくいかない」というケースに陥ることもあります。
ここでは、そのようなときに課題となっている可能性があるものを3つご紹介します。
1つ目:情報共有に対する意識が低い
ここで真っ先に思い浮かぶのは、「なぜ意識が低くなってしまうのか」ということだと思います。
一般に、それは「意義を理解していないこと」が原因です。
したがって、情報共有を行う意義を従業員にしっかり訴求することが必要となります。
2つ目:情報共有に関するルールが定まっていない
「何かあったら連絡する」といった広すぎるルールは、結局情報共有に抜け漏れを生み出してしまいます。
たとえば内気な新入社員は、悩みや相談を打ち明けるのを遠慮してしまうかもしれません。
したがって、ルールを作成することは大切です。
その時に決めるべきポイントは、以下の通りです。
決めるべきルール
・いつ
・誰に
・どのように
・どんな情報を共有すべきか
3つ目:環境が整備されていない
情報共有の意義を理解する社員がいて、その為のルールが定まっていたとしても、情報共有するための「場」がなければ、情報は共有されません。
とりわけテレワークをする場合には、環境整備は非常に重要となるでしょう。
対処法としては、情報共有ツールの導入や、定期ミーティングの開催が挙げられます。
情報共有をさらに効率化するための方法
前段では情報級のための必須条件を紹介しました。
ここでは、情報共有をさらに効率化する方法を2つご紹介します。
1つ目:情報共有をしやすい雰囲気・文化を作る
息の詰まる雰囲気では、発言しにくいため情報共有も非効率になります。
まずは社内コミュニケーションを活性化させ、気軽に話せる雰囲気・文化を作りましょう。
2つ目:情報共有ツールの活用
ここでのポイントは、目的に合ったツールを導入することです。
情報共有ツールと一口に言っても、チャットツールやグループウェア、社内SNSなど様々です。
これらツールを使い分けたり、適切なものを選んだりすることが大切です。
情報共有ツールを選ぶときの必須条件
では、情報共有ツールはどのように選べばよいでしょうか。
その際の必須条件としては、以下の3つが挙げられます。
これらに加え、目的に合ったツールを選べるとベストです。
ぜひ参考にしてみてください。
3つの必須条件
・情報が蓄積されるか
・導入までのハードルが低いか
・ITに詳しくなくても使いこなせるか
まとめ
情報共有が効率的だと、「生産率の向上」「時間利用の効率化」「新たな発想が生まれやすくなる」といった恩恵が受けられます。
一方で非効率だと、作業効率が下がったり、様々なミスやクレームも発生するなど、多くのデメリットが発生します。
このように情報共有の効率化は、効率的な会社運営の必須条件です。
加えて本記事では、効率的な情報共有のためのポイントもご紹介しました。
情報共有が上手くいかない時は、これらのポイントを確認してみてください。
効率的な情報共有のポイント
・情報共有の意義を社員に訴求する
・ルールを定める
・環境を整備する
・雰囲気や文化を作る