デザインは、何らかの目的を持って行われるものです。
使いにくいデザインにしてしまうと、その目的の遂行が難しくなってしまいます。
では、使いにくいデザインにしないためには何が必要でしょうか。
そもそも、使いにくいデザインとはどのようなデザインでしょうか。
当記事ではまず、デザインという言葉について確認していきます。
その後使いにくいデザインを確認し、使いやすいデザインにするために考えたいことをご紹介していきます。
また、デザインについてより勉強するための本や、面倒なデザインの修正を効率的にするツールの紹介もしていきます。
デザインの使いやすさについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
デザインとは
商品や技術、プロジェクトの目的のための計画・手段のことを「デザイン」といいます。
商品や技術、プロジェクトの色や形、技術や機能などのデザインは、それを通して行われる行動(目的)の手段なのです。
つまり、デザインの中心には常に「ヒト」がいます。
デザインは、ヒトを中心にして考えられるからこそ社会を発展させる力を持っているのです。
したがって、「良いデザイン」とは、誰かの生活を本質的に豊かにしたり、豊かにする可能性を持っていたりするものと言えるでしょう。
使いにくいデザインの事例をご紹介します
では、悪いデザインとは何でしょうか。
様々な考え方がありますが、その一つとして「使いにくいデザイン」が挙げられるでしょう。
ここでは使いにくいデザインの実例を確認し、使いにくさについて考えていきます。
ブラインドの紐
ブラインドには、2本の紐が付いていることが多いです。
それに対し、「どちらを引けばブラインドが上がり、どちらを引けばブラインドが下りるか分からない」という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
これは使いにくいデザインと言えるでしょう。
この反対に位置するのが、シャッターです。
シャッターの開閉は実際に持ち上げたりつっかえ棒で閉めたりと、開閉を間違えることはないはずです。
扉が押戸か引戸かわからない
取っ手の付いた扉があります。
ここで、押戸か引戸か分からないという場面に遭遇したことはありませんか。
その判別がつきにくいという点で、使いにくいデザインです。
一方、取っ手の部分に板がついた扉を見たことがありませんか。
このドアは押すと開くということが暗黙のうちに理解できるでしょう。
イヤホン
イヤホンは、左右対称で判別が難しいプロダクトの代表例です。
対称性は使いにくさにつながります。
ブラインドの紐が使いにくいのは開け閉めの動作が同じであるからですし、ドアの開閉が分かりづらいのはドアの裏表が対称であるからと言えます。
反対に、シャッターは開閉の動作がアシンメトリーです。
一方で、対称的なデザインは生産しやすいというメリットがあります。
そのため、大量生産される工業製品は対称的なものが多いです。
大量生産を可能にするために対称にするか、ユーザーのことを考えて非対称にするかは択一の問題であることが多いです。
デザインをするときは、この問題について必ず考慮する必要があるでしょう。
使いやすいデザインにするために考えたいこと
プロダクトによって多少の違いはあるものの、デザインには「この操作でこのような結果が得られる」という暗黙のルールが存在します。
たとえば、メールにおいて明るいアイコンは「未読」を表し、暗いアイコンは「既読」を表すと、暗黙のうちに理解できるのではないでしょうか。
反対に、このルールが守られていないとどうなるでしょう。
ユーザーはこのルールについて「当たり前のこと」として認識していませんが、ルールの守られていないプロダクトは「使いづらい」と感じるでしょう。
この意味で暗黙のルールは「当たり前のこと」と言えますし、使いやすいプロダクトは「当たり前のことを叶えられている」と捉えられるでしょう。
ここで問題になるのは、「どうすれば当たり前を実現できるか」ということです。
使いやすいデザインにするために考えたいことを確認していきましょう。
1.ターゲットを意識しよう
まず考えたいのが、ターゲットやユーザーのプロダクトの使用シーンを考えることです。
そもそも、すべての人にとって使いやすいデザインを作る必要はありません。
ただ、そのプロダクトを使用する人のことを中心に考えることが大切です。
2.当たり前を「醸成させる」デザインにする
「当たり前」は最初から存在するものではなく、大抵のものは使っていくうちに「当たり前」になっていくものです。
つまり、ユーザーの学習を考慮したデザインを実現していく必要があります。
ある程度の学習を期待しつつ使いやすいデザインをすること、これが当たり前を醸成するためには必要です。
デザインをより勉強するために
デザインに関するコツやポイントを知るために有効な方法の1つが、本で学ぶことです。
ここでは、使いやすいデザインを勉強するためのおすすめの本についてご紹介していきます。
デザイン入門教室[特別講義]
デザイン初心者向けの本です。
そもそもデザインとは何かというところから、制作フロー、基礎知識までデザインの幅広い情報を習得できます。
情報量が多いため、辞典としても活用可能です。
アートディレクションの「型」。:デザインを伝わるものにする30のルール
広告業界に関するデザインを学べる本です。
経験談を交えて描かれているので読みやすく、考え方自体を学べる本となっています。
アートを学ぶことでデザインについても学べるため、そういった点でも役立つ本です。
本を2冊ご紹介しましたが、最初から専門的な本を読んでも理解しにくいこともあると思います。
当社の記事は、これからデザインを志す人にとって読みやすいものとなっているので、他の記事もぜひご一読ください。
デザイン修正をラクにするツールをご紹介します
当社は、デザイン修正指示ツールmitekakuを提供しています。
このツールは面倒なデザイン修正を効率化するためにできたツールです。
ここでは、さまざまな魅力の中から3つをご紹介します。
1つ目:無料で使える
基本の機能については、無料で使用可能です。
そのため、ツールが自分に合っているかを手軽に試せます。
2つ目:操作が簡単
直観的に操作できるため、導入してすぐでも簡単に使用できます。
3つ目:原寸大でデザインを把握できる
デザインを確認してOKを出したけど、いざ完成品を見ると何か違う、ということがあります。
この原因の一つが、デザインを原寸大で確認しないことです。
mitekakuなら原寸大でデザインを確認できるのも魅力的な点です。
他にもmitekkauにはさまざまなメリットがあります。
デザインの修正指示が面倒で困っているという方は、まずは一度、お気軽にご利用ください。
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まとめ
デザインは、何らかの目的達成のために行われます。
この観点ではデザインは「手段」といえるでしょう。
そして、デザインの中心にはいつも「ヒト」がいます。
そのため、ユーザーのことがしっかり考えられたデザインが良いデザインと言えるのではないでしょうか。
その点、使いにくいデザインとはいわばユーザビリティが考えられていないデザインと言えます。
まずはユーザーのことを深く考え、ユーザーの当たり前となるデザインを作っていきましょう。