デザインの制作を依頼するとき、デザイン依頼書を作る必要があります。
実は、デザイン依頼書の精度は成果物の精度に大きく影響します。
そのため、良いデザインを製作するためには、クライアント側の依頼も重要となるのです。
一方、デザイン依頼書を作るときの内容やポイントをご存じない方も多いはずです。
当記事では以上の内容について紹介した後、どうしても修正になってしまうときの対応方法、修正を効率化するツールの紹介をしていきます。
目次
デザイン依頼書とは
デザイン依頼書とは、デザイン制作を依頼するときに使用する書類を指します。
クライアント側がデザイナー側に渡します。
「どんなデザインにしたいか」、「ターゲットは誰か」、「目的は何か」など依頼に関することが記載されます。
デザイン依頼書が使われるのは、デザインの依頼内容を書面で伝えたいというような以下の場面です。
・デザインを依頼したいとき
・デザイン意図を書面で伝えたいとき
逆説的に、口頭での情報伝達で十分と判断されたときやメールやチャットを利用して情報伝達を行うときは、デザイン依頼書は必要ありません。
ただし、依頼書を書いたり送ったりするときのポイントは、他の媒体による情報伝達をおこなうときも同様に重要となることが多いです。
以下では、デザイン依頼書に関する情報をご紹介していきます。
デザイナーへの依頼時に最低限伝えるべき基本事項
デザインの目的
デザインは、具体的に何に使うのでしょうか。
デザインを使用する場面を想定し、デザインを通して伝えたいことをデザイナーに共有します。
これにより完成イメージのズレが防ぎやすくなり、修正も容易になります。
使ってほしい素材の共有
デザインに含める必須素材の共有を忘れてはいけません。
会社ロゴやマークといったデザインに入れて欲しい素材がある場合は、事前に共有することが必要です。
このときの注意点として、できるだけ解像度の高いデータを渡すようにしましょう。
納品データの形式
利用用途に適した形式で納品してもらう必要があります。
たとえば、印刷物用のデザインデータであれば「.ai」や「.psd」などの形式がよく使用されています。
Web上で使うロゴデザインの納品であれば「.png」や「.jpg」が適しているでしょう。
制作物によって適切なカラーモードの使用
色の表現方法(カラーモード)には、CMYKとRGBがあります。
Webサイト上で使われるのは主にRGBですが、チラシやパンフレットに使われるのはCMYKです。
制作物の利用目的から、カラーモードを決める必要があります。
画像サイズと解像度
画像サイズとは、実寸サイズやディスプレイ上の表示領域のことです。
一方で、解像度とは、画像を表現するドットの密度のことを指します。
これらは混同しがちな概念ですが、判別できるようにしておきましょう。
また、印刷を想定している場合は、引き延ばしや縮小を行っても粗くならない解像度での納品をしてもらいましょう。
複数案が必要かどうか
依頼によっては、複数パターンから意向に合うもののみを選ぶ場合もあるでしょう。
その場合は、あらかじめその旨を伝えておくことが大切です。
また、コンペである場合もその旨を伝えておく必要があります。
ラフ案、修正料金
完成イメージのズレをなくすために、ラフ案は欠かせません。
ラフ案が欲しい場合はそれを先に伝え、料金が発生するかどうかの確認もしてください。
また、修正料金についても必ず確認しておきましょう。
料金に関する認識の不一致はトラブルを招くため、確認は双方にとって重要です。
デザインの依頼をするときに気をつけたいポイント
目的を明らかにして依頼書を作成する
デザインの目的があいまいなままではいけません。
デザインの目的や自分の思いなど、明確にしておく必要があります。
この段階で目的を明確にしておくことで、自分の気持ちを整理することになりますし、完成品のイメージのズレも防げます。
イメージにはビジュアルを添える
デザインのイメージを言葉だけで伝えるのは難しいです。
「かっこいい感じのサイトをデザインしてください」と言われても、イメージしづらいと思います。
この問題の対策として有効なのが、ビジュアルイメージを添えることです。
一目でデザインの方向性を理解できるかもしれませんし、そうでなくともデザインをイメージする助けになります。
「こういうデザインが良い」というビジュアルイメージがあれば、必ず共有してください。
データは早めにチェックしてもらう
データの送受信には、「画像が荒い」であったり「フォントが合わない」であったりといった問題がつきものです。
データの確認を素早く行うことで、トラブルがあっても対応しやすくなります。
イメージと違うデザインが上がってきたときの対処法
ここまで、デザインを依頼するときに重要なポイントを紹介してきました。
ポイントを押さえることで得られるメリットの1つに、「修正を防げる」というものがあります。
修正は面倒な作業ですし費用も発生するため、避けるに越したことはありません。
しかし、どうしても望んでいたものとは異なる成果物を上げられ、修正することもあるでしょう。
ここではそのようなケースにおける対応方法をご紹介します。
1.どこまでイメージを共有していたか確認する
まず、依頼時点の打ち合わせでどこまでイメージを共有していたかを確認します。
イメージの共有ができていなかった場合は、その共有を最初に行わなければいけません。
2.イメージの共有以外の問題を考える
イメージを共有していても望んでいたものとは違うデザインが上がってきたときは、その他の要因を探さなければなりません。
このとき、以下の原因が考えられます。
考えられる原因
・デザイナーのスキル不足
・デザイナーの作業日数不足
・専門外のデザイナーが担当
・発注費用が見合っていない
・お互いのセンスの相性が悪い
3.再依頼する
原因が分かったら、再依頼します。
デザインが悪かった理由が分かれば、対策も立てられるはずです。
【注意したいポイント】デザイナーにも得意不得意がある
ただし、注意が必要なのが「デザイナーにも得意不得意があること」です。
たとえば、スタイリッシュなデザインであれば右に出るものがいないデザイナーが、ポップなデザインを苦手としていることもあるでしょう。
また、チラシのデザインは得意でもポスターのデザインは苦手というデザイナーもいらっしゃるかもしれません。
これは極端な例ですが、これに似たことも多くあります。
クライアント側はこの問題を頭の片隅に置いておく必要があるでしょう。
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まとめ
デザイン依頼書の基本項目は以下の通りです。
これらについては、依頼書以外の媒体によるコミュニケーションにおいても大切です。
当記事がデザインを依頼したい方の参考になれば幸いです。
まとめ
■基本項目
・デザインの目的
・使ってほしい必須素材
・納品データの形式
・カラーモード
・画像サイズと解像度
・複数案が必要かどうか
・ラフ案や修正にかかる料金
■作成時や依頼書取り扱い時に注意したいポイント
・目的を明確にしてから作成する
・イメージはビジュアルを添えて伝える
・データの確認は素早く行う