Webデザイナーやゲームクリエイターなどの職種において提出を求められる「ポートフォリオ」。
企業がポートフォリオを提出させる目的を知っておくことで、より良いものを作成できます。
しかし、ポートフォリオの作成目的を知らない方もいらっしゃるでしょう。
なぜ履歴書ではなくポートフォリオなのでしょうか。
当記事ではポートフォリオとは何か、そしてその目的は何か、大部分を占める「自己紹介パート」のデザインのポイントと併せてご紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもポートフォリオとは?
ポートフォリオは、自分のスキルや経歴を視覚的に分かりやすくまとめたものです。
名刺をより詳しくしたもの、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
特に、スキルを見極める必要のあるクリエイティブ系の職種で求められやすいです。
一般的に、以下の5つで構成され、中でも自己紹介はポートフォリオで欠かせない部分です。
なぜなら、自己紹介部分はポートフォリオの導入部分であり、そのあとに続く主張にスムーズに移行する部分でもあるという、2つの役割を持つからです。
5つの構成要素
・表紙
・目次
・自己紹介
・主張
・連絡先
なぜ企業は履歴書ではなくポートフォリオを求めるのか?
では、なぜ企業は履歴書ではなくポートフォリオの提出を求めるのでしょうか。
この理由を押さえておくことで、ポートフォリオを書くときに方向性が見えてきます。
主に、ポートフォリオを通して企業が見るポイントは3点あります。
1点目:就活生のスキル
ポートフォリオに掲載されている作品や経歴を見ることを通して、企業側は就活生のスキルを実際に確かめられます。
たとえば、面接において「私はプログラミングができます」と言っても、企業側はその発言の真偽を判断できません。
そこでポートフォリオがあれば、就活生のスキルを確かめられます。
さらに、そのスキルがどの程度のレベルの物なのかについて測ることもできます。
2点目:企業とのマッチング度合い
どんなにスキルやセンスがあっても、企業の方向性とマッチしていなければ採用されません。
たとえば、和テイストのデザインをメインに作成するデザイン会社があると仮定しましょう。
この企業の場合、「スキルをたくさん持っているがほとんどの作品が洋テイスト」の人は採用しないでしょう。
このように、人と企業のマッチングは非常に重要であり、ポートフォリオで見られるポイントです。
3点目:就活生の人柄
会社では、一人で作品を制作するわけではありません。
チームを組んだり、クライアントと一緒に作成したりします。
そこで人柄が非常に重要になってきます。
たとえば、作品を作るのが非常に上手でもコミュニケーションがあまり上手でない人と、コミュニケーションが上手な一方で作品作りに粗がある人では、役職が異なると考えられます。
このようにポートフォリオには、人柄を判断する役割もあります。
プロフィールに記載する基本項目と職種別のポイントの紹介
一般にポートフォリオのプロフィールに記載する内容は以下の通りです。
ただし、職種ごとにプロフィールの書き方が変わってきます。
ここでは「プロデューサーやディレクターなどマネジメント系のプロフィールの書き方」、「デザイナーやイラストレーターなどクリエイティブ系のプロフィールの書き方」、「エンジニアやプログラマーなど開発系のプロフィールの書き方」に分けてご紹介します。
記載する内容
・氏名
・顔写真
・職種
・生年月日
・略歴
・言語
・ツール
・自己PR
マネジメント系のプロフィールの書き方
マネジメント系の職種は以下の通りです。
マネジメント系の職種
・Webディレクター
・ゲームディレクター
・ゲームプランナー
これらの職務には、俯瞰的な視点を持って仕事に取り組めるマネジメント能力、予算管理能力、企画能力が求められます。
そのため、リーダーシップを持って完成させた作品の経歴紹介を含めてプロフィールを形成していくと良いでしょう。
具体的には、自らが先頭に立ってプロジェクトを扇動したエピソードを、可能であれば予算規模を明記して企業にアピールしましょう。
アピールする能力は、「技術力」と「マネジメント能力」に分けられます。
マネジメント系のプロフィールは、技術力よりもマネジメント能力を強調して書けると良いでしょう。
クリエイティブ系のプロフィールの書き方
クリエイティブ系の職種は以下の通りです。
クリエイティブ系の職種
・Webデザイナー
・イラストレーター
・UI/UXデザイナー
以上の職種の場合、プロフィールにまずは使用可能なデザインソフトを明記しましょう。
また、各デザインソフトを使う技量がどのくらいなのかについても明記しましょう。
なお、客観的に評価できない場合は「使用経験年数」を掲載しましょう。
また、「自分にしかできない」といった個性をアピールすることも大切です。
デザイン力は掲載する作品や実績でアピールできるので、その制作過程や思考過程をしっかり伝えましょう。
開発系のプロフィールの書き方
開発系の職種としては、エンジニアやプログラマーなどが挙げられます。
そのため、技術的な能力のアピール、実績についての具体的な説明が求められます。
使用言語や取得資格について、具体的に記載しましょう。
また、各言語や取得資格について、どれくらいの技術力があるかについても記載しましょう。
エンジニア・プログラマーは、さらにポートフォリオサイトを作成するケースもあります。
ここでjQueryを使用してポートフォリオ自体をリッチにするのも良いかもしれません。
もちろん、作品の制作意図やコーディングの内容といった詳細も記載すれば、さらに印象に残りやすくなるでしょう。
ポートフォリオにおける自己紹介パート作成時のポイント
1つ目:わかりやすく簡潔にまとめる
目標は、最低限の情報で最大限自分について知ってもらうことです。
メリハリをつけ、わかりやすいデザインを目指しましょう。
コツとしては、定量的な要素を盛り込むことが挙げられます。
これにより、読み手が自分のことをイメージしやすくなります。
2つ目:読み手によって内容を変える
ポートフォリオはつい同じ内容で使いまわしがちです。
しかし、届けたいターゲットや目的に合わせて内容を変えることで、よりメッセージ性のあるポートフォリオにできます。
3つ目:嘘をついたり内容を盛ったりしない
クリエイターの仕事は、アウトプットが全てです。
嘘や虚飾はいずれバレる可能性が高いので、やめましょう。
4つ目:自分らしさをにじませる
分かりやすくすると、一方でありがちな内容になってしまいがちです。
オリジナリティを出そうとして読み手を置き去りにするのも良くないですが、自分らしさを出すことも意識してみてください。
読み手の印象に残りやすいポートフォリオにできます。
ポートフォリオのデザインを向上させるポイント
ポートフォリオを作成するときは、以下の3点を意識してみてください。
さらに魅力を向上させられます。
向上させるポイント
・魅力的な目次を作る
・適切なサイズで作成する
・ポートフォリオ作成サービスを利用する
まとめ
ポートフォリオは、自分のスキルや経歴を視覚的に分かりやすくまとめたものです。
当記事がポートフォリオ作成の一助になれば幸いです。
まとめ
■ポートフォリオの目的
・就活生のスキルを確かめること
・企業とのマッチング度を測ること
・就活生の人柄を知ること
■自己紹介パートのポイント
・簡潔にまとめる
・読み手によって内容を変える
・嘘をついたり盛ったりしない
・自分らしさをにじませる