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mitekaku journal

2022/9/5

更新 2026/10/28

シニア向けデザインのポイント|高齢者に読みやすい文字・配色・レイアウトのコツ

シニア向けのチラシや広告、Webサイトでは、若い世代向けと同じ作り方をすると、文字が読みにくかったり、大事な情報が伝わらなかったりします。
この記事では、年齢とともに起こりやすい見え方の変化をふまえて、シニア向けデザインの文字・配色・レイアウトのコツと、Webサイトで気をつけることを紹介します。

シニア向けのデザインで考えること

年齢を重ねると、見え方や情報の受け取り方が少しずつ変わります。シニア向けのチラシや広告、Webサイトを作るときは、次のような変化を前提に考えましょう。

近くの小さな文字が読みにくくなる

年齢とともに目のピントを合わせる力が弱くなり、近くの小さな文字が読みにくくなります。チラシやスマートフォンの画面のように、手元で見るものほど影響が出ます。

色の見分けがつきにくくなる

目の中のレンズ(水晶体)は年齢とともに黄色っぽくにごりやすく、青や紫が暗く見えたり、黄色と白のような明るい色どうしが見分けにくくなったりすると言われています。まぶしさを感じやすくなる人もいます。

シニアといっても幅が広い

65歳と90歳では、見え方も、スマートフォンやパソコンへの慣れも大きく違います。「シニア」とひとまとめにせず、いちばん届けたい年代や生活の様子を具体的に決めてからデザインしましょう。

読みやすい文字のコツ

文字の読みやすさは、シニア向けデザインでもっとも大事なポイントです。

文字は大きめに、太めの書体で

本文の文字は、一般向けのデザインより一回り大きくします。細い明朝体や細いウェイトの書体は、かすれて見えやすいので、太めのゴシック体などを選びましょう。

行間をゆったりとる

行間が詰まっていると、どの行を読んでいるか分からなくなります。行間は文字の大きさの1.5倍以上を目安にしましょう。くわしくは「見やすいレイアウトの基本ルール」で紹介しています。

カタカナ語や略語を言いかえる

「アクセス」は「交通案内」、「エントリー」は「申し込み」のように、なじみのある言葉に言いかえると伝わりやすくなります。アルファベットの略語も、できるだけ日本語で書きましょう。

1つの文を短くする

長い文は、読み終わる前に内容を忘れてしまいがちです。1つの文で伝えることは1つにし、短く区切りましょう。

見やすい配色のコツ

色は、文字と背景の明るさの差をはっきりつけるのが基本です。

文字と背景の明るさの差をつける

白地に黒、黄色地に黒、紺地に白のように、明るさの差が大きい組み合わせは読みやすくなります。Webでは、文字と背景のコントラスト比4.5:1以上が基準です。くわしくは「黒地に白文字は見にくい?」で紹介しています。

見分けにくい組み合わせを避ける

白地に黄色、白地に水色のような明るい色どうしや、紺地に黒のような暗い色どうしは、見分けにくくなりやすい組み合わせです。大事な情報には使わないようにしましょう。

色だけで区別しない

「赤い文字が大事なところ」のように色だけで区別すると、色の見分けがつきにくい人には伝わりません。太字にする、記号や枠をつけるなど、色以外の方法も組み合わせましょう。

分かりやすいレイアウトのコツ

情報が多いと、どこを読めばよいか分からなくなります。

載せる情報をしぼる

伝えたいことを全部載せるのではなく、いちばん伝えたいことを決めて、情報をしぼります。くわしい説明は、裏面やWebサイトに分けましょう。

上から下へ読む順番にそろえる

視線が横や斜めにあちこち動くレイアウトは、読むのに時間がかかります。上から下へ、順番に読めるように並べましょう。

電話番号や申し込み方法を目立たせる

電話番号、受付時間、申し込み方法は、大きな文字で、目に入りやすい場所に書きます。読み終えたあとに迷わず連絡できるよう、すぐ見つかる位置に置きましょう。

写真や図で伝える

文字だけで説明するより、商品の写真や、手順を表す図があると、ひと目で内容が分かります。

Webサイトで気をつけること

シニア向けのWebサイトでは、見やすさに加えて、操作のしやすさも考えます。

ボタンは大きく、ボタンだと分かる見た目に

小さなボタンは押し間違いが起こりやすくなります。Webのアクセシビリティの基準(WCAG 2.2)では、押せる場所の大きさを24×24px以上とすることが標準的な条件(AA)、44×44px以上がより高い条件(AAA)になっています。シニア向けなら、44px以上を目安にすると安心です。文字だけのリンクより、枠や色をつけてボタンだと分かる形にしましょう。

文字を大きくしても崩れないようにする

スマートフォンやブラウザで文字を大きくして見る人もいます。文字を大きくしたときに、文字が重なったり切れたりしないかを確かめましょう。

電話番号は押すとかけられるようにする

スマートフォンでは、電話番号を押すとそのまま電話をかけられるようにしておくと、問い合わせまでの手間が減ります。

まとめ

シニア向けのデザインでは、近くの小さな文字が読みにくい、色の見分けがつきにくいといった変化を前提に考えます。文字は大きめに太めの書体で、行間をゆったりとり、明るさの差がはっきりした配色にしましょう。情報をしぼって上から下へ読める順番に並べ、電話番号や申し込み方法を目立たせることも大切です。
シニア向けのデザインは、作った人と見る人の年代が違うことも多いものです。実際の年代の人に見てもらい、読みにくい場所に直接コメントを書き込んでもらうと、改善点が分かりやすくなります。修正指示ツール「mitekaku」なら、画像やWebページに直接書き込んで意見をもらえます。

ポイント

■文字
・大きめに、太めの書体で
・行間は文字の1.5倍以上
・カタカナ語や略語を言いかえる
・1つの文を短く
■配色
・文字と背景の明るさの差をつける
・白地に黄色などの組み合わせを避ける
・色だけで区別しない
■レイアウト
・情報をしぼる
・上から下へ読む順番に
・電話番号や申し込み方法を目立たせる
■Webサイト
・ボタンは44px以上を目安に