紙の販促物を作ろうとしたとき、チラシにするか、リーフレットにするか、パンフレットにするかで迷うことはありませんか。3つは形とのせられる情報の量がちがい、向いている使い方も変わります。
この記事では、チラシなどのデザイン制作をしている株式会社Ryuki Designの編集部が、3つの違いを比べた表、それぞれの用途、迷ったときの選び方、作るときの3つのステップ、パンフレット・リーフレットのデザインのコツを紹介します。
目次
チラシ・リーフレット・パンフレットの違い
3つのいちばん大きな違いは、紙の形とのせられる情報の量です。形がちがうので、向いている使い方も変わります。
チラシ
1枚の紙の片面または両面に印刷したものです。語源は「散らし」で、たくさん配って多くの人に知ってもらうための広告です。1枚あたりの費用が安く、セールやイベントなど、今すぐ知らせたい情報に向いています。
リーフレット
1枚の紙を二つ折りや三つ折りにしたものです。面が分かれるので、チラシより多くの情報を整理してのせられます。手に取りやすい大きさで、店頭や受付に置いたり、郵送物に同封したりして使われます。
パンフレット
複数の紙を綴じて冊子にしたものです。ページ数を増やせるので、会社の歴史や商品の全ラインナップなど、多くの情報をのせられます。製本が必要なぶん、費用と日数はほかの2つより多くかかります。
それぞれの主な用途
それぞれ、次のような場面でよく使われます。
チラシの用途
キャンペーン、イベントの告知、新商品の発売、セールなど、幅広い人に早く知らせたいときに使います。配り方によって届く相手が変わります。
・新聞折込:新聞を取っている家庭に、広く届ける
・ポスティング:エリアをしぼって、家やオフィスに届ける
・手渡し:駅前や店頭などで、相手を選んで直接渡す
裏面の使い方は「チラシの裏面に書くこと」で紹介しています。
リーフレットの用途
商品やサービスの案内、観光地や施設の案内などに使います。店の入り口や受付のラックに置いておくと、気になった人が気軽に持ち帰れます。
パンフレットの用途
会社案内、学校案内、商品カタログなど、くわしい説明が必要なときに使います。情報が多いぶん、関心の低い人には読まれにくいので、商談や説明会、資料請求など、すでに興味を持っている人に渡すのが基本です。
どれを選ぶか迷ったときは
どれを作るか迷ったときは、次の4つの点から考えてみましょう。
目的で選ぶ
「まず知ってもらいたい」「来店してほしい」ならチラシ、「商品やサービスを分かりやすく案内したい」ならリーフレット、「くわしく説明して信頼してもらいたい」ならパンフレットが向いています。
相手の関心の高さで選ぶ
まだ自分のお店や会社を知らない人に向けるならチラシ、ある程度関心がある人にはリーフレット、具体的に検討している人にはパンフレットと、相手の関心が高いほど情報の多いものが合います。
配り方・置き場所で選ぶ
ポストに入れる、街で配るならチラシ、ラックに置く、封筒に入れるならリーフレット、手渡しで説明しながら使うならパンフレットが扱いやすいです。
予算と納期で選ぶ
同じ部数なら、一般にチラシがいちばん安く、早く作れます。パンフレットはページ数が増えるほどデザインと印刷に時間と費用がかかるので、使う時期から逆算して準備しましょう。
作るときの3つのステップ
どれを作る場合でも、次の3つのステップで進めると、まとまりのある仕上がりになります。
1. 目的を決める
何のために作るのか、何をのせるのかを決めます。たとえばカフェなら、商品の宣伝、お店の紹介、アルバイトの募集など、目的によって作るものも内容も変わります。目的が決まると、チラシ・リーフレット・パンフレットのどれにするかも決まります。
2. ターゲットを決める
年齢、性別、住んでいる地域、仕事など、届けたい相手をできるだけ具体的に決めます。相手がはっきりしないと、だれにも響かないぼんやりした内容になってしまいます。
3. 構成を決める
チラシは、表面で目を引き、裏面でくわしい情報を伝えます。リーフレットは、折りたたんだ状態で見える表紙で手に取ってもらい、開いた順に読み進められるように面を割りふります。パンフレットは、縦書きなら右開き、横書きなら左開きになるので、まず文字の向きと開き方を決めてから、ページの順番を組み立てます。
パンフレット・リーフレットのデザインのコツ
ページや面が多いパンフレット・リーフレットは、全体の流れと統一感が大切です。
見られる順番でページを組む
読む人が知りたい順に情報を並べます。たとえば飲食店なら、お店の雰囲気とキャッチコピー、こだわりや歴史、メニュー、店舗の情報という順番です。写真や図をどのページに置くかも、細かいデザインの前に決めておくと、やり直しを減らせます。
表紙は情報を減らす
表紙の役割は、情報を伝えることではなく、手に取って開いてもらうことです。表紙にはキャッチコピーと印象的な写真くらいにしぼり、くわしい情報は中のページに入れましょう。開いてもらうためのキャッチコピーは、特長(例:完全個室)と、それで得られる体験(例:ゆったり食事できる)を組み合わせると伝わりやすくなります。
余白を十分にとる
情報が多いからといって詰めこむと、窮屈で読む気が起きません。余白を十分にとると、ひとつひとつの情報に目が留まりやすくなります。
写真やイラストの雰囲気をそろえる
写真やイラストの雰囲気がページごとにばらばらだと、まとまりのない印象になります。イラストは同じ描き手のもの、写真は同じカメラマンが撮ったものを使うと、統一感を出しやすくなります。
色は3色にしぼる
全ページで使う色は3色を基本にします。ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%を目安にすると、ごちゃごちゃせずにまとまります。
線や大きさをそろえる
見出しの大きさ、文字の大きさ、写真の大きさ、端のラインがページをまたいでそろっていると、読みやすく整った印象になります。画面で見てそろっていても、印刷すると違って見えることがあるので、試しに印刷して確かめましょう。
修正を減らすために
紙の印刷物は、印刷したあとに直せません。制作会社に依頼するときは、次の2つを意識しましょう。
原稿と写真は先にそろえる
制作の現場でよくある修正依頼は、1位がテキストの変更、2位が写真素材の変更、3位がカラーの変更です。ページの多いパンフレットほど、原稿と写真が後から変わると修正が大きくなるので、作り始める前にできるだけ確定させておきましょう。
確認する人と、確認のしかたを決めておく
確認する人が多いと、意見がまとまらずに修正が長引きがちです。だれが最終的に決めるのかを決めておき、印刷前の確認は「校正のやり方とルール」を参考に行いましょう。
まとめ
チラシは1枚の紙で広く知らせるもの、リーフレットは1枚の紙を折って案内するもの、パンフレットは冊子でくわしく説明するものです。目的、相手の関心の高さ、配り方、予算と納期から、合うものを選びましょう。
チラシ全体の構成の考え方は「チラシの構成で押さえておきたい基本」で紹介しています。
ポイント
■形の違い
・チラシ:1枚の紙(片面・両面)
・リーフレット:1枚の紙を折ったもの
・パンフレット:複数の紙を綴じた冊子
■選び方
・目的で選ぶ
・相手の関心の高さで選ぶ
・配り方・置き場所で選ぶ
・予算と納期で選ぶ
■作るときの3つのステップ
1. 目的を決める
2. ターゲットを決める
3. 構成を決める





